給料日まで苦しい生活をしている月は特にですが、貧乏生活から解放してくれる「給料日」はウキウキでいつも最高の気分にしてくれます。けれど、給与明細の手取り額を見て、ガッカリなんてことも…
日本の税制は累進課税制と言って給料が高いほど、所得税、住民税、社会保険料で、沢山国に持ってかれます。例えば、年収1,000万円を稼いでも懐には730万ほどしか入りません。あるところで仕事の忙しさに対して、収入アップの割合が頭打ちになって幸福度が上がらなくなると言われるのはこのせいです。
そりゃぁ、身を粉にしてはたらいても、だんだん稼ぐ効率が悪くなれば、だれだっていやになるでしょ!
クリオネは、サラリーマンになってそろそろ15年ぐらい経ちますが、親に「ちゃんと勉強していい会社に入らないといい人生にならないよ」と子供の時に刷り込まれてきました。みなさんもそうじゃないですか?当時は素直だったクリオネは、何も疑問に思わずにサラリーマンになったわけですが、
でも、でも、でも!「サラリーマンって楽しいですか?」結局は、自分の時間を切り売りしながら稼ぐ商売って幸せになれるのでしょうか。って思ったときに、ふと「サラリーマンという職業をちゃんと説明できる人って実はいないかな?」「サラリーマンになれば幸せになれる保証ってないよね」と思い、今日この記事を書いています。そして今日はこんな疑問を解決したいなと思います。
日本で働くサラリーマンの平均年収を稼げば人は幸せになれるのか
給与階層別の構成比率
初めに、今の自分の立ち位置を確認してみましょうか。国税庁発表の民間給与実態統計調査の結果報告をもとに給与階層別の構成比率を示します。堅苦しくない言い方をすると、サラリーマンの年収分布です。
このグラフから年収400万円台が最も多い層であることがわかります。自分がどの層に居るのかみなさんもご確認ください。
サラリーマンの平均年収
自分がどの収入層に居るのか分かったので、次に、日本で働くサラリーマンの平均年収を見ていきましょう。国税庁発表の「民間給与実態と統計調査結果報告」という各年齢階層の日本のサラリーマンの平均年収がわかるデータからグラフを書きました。
自分と同じ年齢の、日本人サラリーマンが稼ぐ平均年収が分かります。ここでも自分の年齢の平均的な年収を確認してください。自分の今の立ち位置がわかります。
下のグラフの横軸は年齢階層、縦軸は天引き前の平均年収を示します。
青色が男性、オレンジ色が女性、緑色が男女平均の天引き前の年収を示します。数値を見やすくするために、上のグラフを表にすると次のようになります。
年齢 | 男性 | 女性 | 計 |
---|---|---|---|
19歳以下 |
157
|
106
|
131
|
20~24歳 |
275
|
241
|
258
|
25~29歳 |
383
|
309
|
351
|
30~34歳 |
457
|
315
|
403
|
35~39歳 |
512
|
300
|
433
|
40~44歳 |
563
|
302
|
460
|
45~49歳 |
633
|
299
|
494
|
50~54歳 |
661
|
296
|
504
|
55~59歳 |
649
|
288
|
494
|
60~64歳 |
479
|
228
|
378
|
65~69歳 |
387
|
195
|
306
|
70歳以上
|
368
|
207
|
298
|
全体平均
|
521
|
280
|
422
|
表が長くてすみません。グラフと表から日本の年代別平均年収には、次のような特徴があることに気が付きました。
男性と女性の平均年収の差は241万円
男性平均:521万円
女性平均:280万円
若いほど年収が低く生活が苦しい
【男性】
19歳以下:157万円
20~25歳:275万円
【女性】
19歳以下:106万円
20~25歳:241万円
【男性】
65歳以上でも働いて収入を得ている人がいる。
男性の場合、その年収は若者より多い
65~69歳:387万円
70歳以上:368万円
【女性】
65~69歳:195万円
70歳以上:207万円
その他にも、男性は50歳まで収入は上がっていますが、女性の年収は、300万円前後で低空飛行で推移していくことが分かります。はっきり言って平均的な年収の女性が独身を続けるのは厳しいと言わざる負えません。
自分の年齢の、サラリーマンの平均年収がわかりました。これで、自分が、貰っているほうなのか、働くだけはたらかせられて貰っていないのかなんとなく分かります。
手取り年収
平均年収が分かったので、次は「手取り年収」を計算します。でもその前に言葉の定義を確認しておきましょう。クリオネはよく、ネットで、「お給料」関連の検索をしてしまうのですが、「年収」の定義があいまいな記事が多く散見されます。「額面」のことか、「手取り」なのかどっちのことを言ってるのかわからないので、「この家計改善記事ってつじつま会わないなぁ」とモヤモヤしてしまうんですよね。
所得税、住民税、社会保険料、厚生年金、護保険料(40歳以上から)を、引く前のもの、天引き前年収、額面とも言います。
所得税、住民税、社会保険料、厚生年金、介護保険料(40歳以上)を引いた後のもの、手取とも言います。あなたが手にするお金ですね。
次に、男性の手取り年収を示します。手取り年収は下記サイトにて計算したザックリとしたものです。
デジットさんの手取り計算(法的控除額のシミュレーション)
前提条件として、妻が専業主婦の場合で計算しています。
次に、女性の手取り年収を示します。
いかがですか、「なんでこんなに引かれるんだよ」って思いませんか。男性の手取り年収のグラフを見るとわかりやすいですが、年収が高くなるにつれて、天引き額が多くなっています。収入がアップしても、手取りが上がったとあまり実感できないのは、無理もありません。
平均年収で普通の暮らしをした場合の貯蓄推移
平均年収の手取り額が分かったので、ここからは、今日、一番書きたかった「平均年収で普通の暮らしをした場合の貯蓄推移」を検討していきます。これからの日本の経済情勢によっては、この各年齢階層での年収を維持していけるのか分かりませんが、
ある3人家族が、18歳から定年の65歳まで男性の平均年収で普通の暮らしをしてた場合、貯蓄額がどう推移して、老後どうなっていくのかを検討して行きます。
【普通の暮らしの支出額を決める】
今回の検討は、妻が専業主婦、子供1人、夫の3人家族を前提に検討することにしました。まずは生活費と教育費、65歳からもらう年金額を以下のように設定しました。
生活費は月額約25万円で設定、かつかつ生活ではないが、贅沢もしていない金額を設定します。月1回外食も行けます。1万円でレジャーに行けます。これって当たり前の幸せですよね。
教育費は「平成28年子供の学習調査」(文部科学省)のデータを使用しています。幼稚園から高校まで公立高校、国立大学(自宅通学)の最っとも教育費が安くなる場合でも、卒業までに1,104万円教育費に使います。
年金は、18歳から65歳まで平均の年収が500万円程度となるので夫婦合わせて月額20万円と想定します(マクロスライドは考慮していません。⇐将来は減っていく悪制度で、自分の老後の時はもっと減らされるかもしれません)
子供は、年収383万円(手取り316万円)になる25歳の時に生まれたとします。
それでは、
家は一生賃貸(家賃月々8万円で設定⇐この範囲なら家をかえるとも言えます)
子供は高校まで公立学校、国立大学自宅通学で卒業させる、
として、夫が日本の男性の平均年収を稼いで、妻専業主婦、65歳で定年し老後年金暮らしをした、場合の18歳~100歳までの貯蓄推移を示します。
生活費が月々25万、教育費1,104万円を使用した場合の貯蓄推移
「問題無いじゃない!!」というのが私の初めの印象
ですが、月の生活費が25万円では33歳まで赤字が続きます。手取り年収が300万円以下なので、生活するだけ赤字という状況です。リアル世界では、この時点で家計破綻するか、節約で乗り切るかないのですが、家族持ちの25万円はそんなに贅沢しているとは言えませんので、かなり厳しい生活が予想されます。
35歳からの手取り年収は、415万円になるので、生活に余裕が出てきて貯金ができるようになります。子供が大学に入学した43歳あたり(オレンジの棒グラフを見てください)は貯金ペースは落ちますが、それでも貯蓄が上がっていきます。大学卒業後、45歳を過ぎると年収が600万円代となるのと教育費が無いので、グイグイ貯蓄額が増えていきます。そして65歳の定年を迎えた時の貯蓄額は、5,833万円とかなり高額な貯金を持って老後に突入します。
今回の検討では、退職金を考慮していません。退職金が1千万や2千万円出る優良企業に勤めていた場合は、その分グラフがかさ上げされます。
老後は月額20万円の年金をもらいながら、月々25万円の生活費で、月5万円の赤字で暮らしていけば平均寿命付近の85歳時に4,445万円、100歳の時には3,404万円になります。この生活水準で一生を生きれば安泰だと結論ずけることができます。
日本人の各世代の平均年収を稼げば、人生後半は理想的な人生が送れることが分かりましたが、実際は旅行やら、家具家電が壊れて買い替えるやらで生活費25万円以外にも一時的な支出があると思います。油断はできないと考えておいたほうが良さそうです。
自分に置き換えて考えると自分が今、月額いくらの生活費で生活しているかが重要になります。25万円以下で生活していれば問題はおこらないですが一生月々25万円の生活費でいきていくのは非常に難しいと私は覆います。
田舎は車が必要
次に車を1台所有した場合の、貯蓄推移の検討をします。私のように田舎に住んでいる場合、車が無いと何もできません。死活問題です。生活費と教育費は前と同じ条件で検討します。
車所有の条件
込々で240万円程度の車を20歳から10年ごとに買い替え
70歳で車を乗るのをやめる。
結果、生涯で5台の車を乗り換える
月々のガソリン代1万円,
毎年の自動車税3.5万円、
2年に1回の車検10万円
とするとなんと生涯でかかる車費は2,428万円になります。
生活費、教育費は同じで、車を20から70歳まで保有した場合の貯蓄推移
車がいかに贅沢品か理解できます。日本の平均年収では30歳の時に1千万円以上の赤字になるので、人生前半は車を保有できないという結果になります。
30歳の時の年収457万円で昇給が止まったらどうなる?
今の経済情勢では、現実的に日本の平均収入が得れる確約はありません、どこかの年齢で昇給がストップすることもあると思います。この記事の初めに書いたグラフで確認しましたが、現実的には400万円台の年収の人が最も多いのです。では年収457万円、手取り年収373万円で昇給が止まって、65歳までその年収が続いた場合のグラフを示します。生活費、教育費は前の検討と同じです。
昇給が止まり、30歳から年収457万円、手取り373万円で65歳まで働いた場合の貯蓄推移
一気に不安な感じになりますね。退職金は考慮していないので、退職金が出る場合は問題ありませんが、働いている途中で会社が倒産して、退職金が出なくなった場合厳しい人生になりそうです。サラリーマンの最大のリスクは、将来会社がどうなるかわからないことだと気づきます。自分の収入の100%を1つの会社の給料に依存するのは危険と気づかされます。
副業効果と副業を進めたい理由
グラフは、 昇給が止まり30歳から手取り収入373万円の人が、副業で18歳から月10万円の手取り収入を得ていた場合の貯蓄推移を示します。生活費25万で教育費の条件も前とおなじです。前の手取り年収が30歳から373万円となったグラフ比較すれば、一目瞭然で若いころは厳しいですが、後の人生全般にわたって、安定した暮らしをすることが可能です。さらに妻にもアルバイトをしてもらえばさらに改善することも可能です。
例えばブログで副業をするとします。あなたが好きな趣味ブログで、100記事書いたとします。それをだれかが見てくれて役に立てば、ブログに貼った広告で収入になげることができます。これって、普通にサラリーマンをしていたら絶対に味わえないことです。
サラリーマンをしながらネットで副業を私が強くお勧めしたい理由はこんなメリットがあるからです。
①本業収入以外に月1万円でも収入があれば、心が安定する。楽しい
②少しでも稼げれば、月10万円の収入は可能。継続は力です。
③自分が何もしなくても稼いでくれる。不労所得を得ることができる
④趣味で副業すれば、ストレスフリーで楽しい
⑤人の役に立ち、それを実感できる
⑥本業の仕事もストレスが無くなる。
⑦本業の会社が倒産しても、影響が小さくなる。
⑧本業だけでは、絶対に知り合えなかった人と知り合える。
⑨人生が変わる
まとめ
この記事は、日本人の平均年収を稼げば、人生どうなるか?という疑問の答えを得ようと書き始めたものです。結果としては、25歳以下の若者は、平均年収が低いので、若いころは相当厳しい生活になります。結婚を考える場合、親と同居して、お金を貯めてからするとか子供を持つ年齢とか、「Lifeプラン」をしっかりと立てて行動する必要がありそうです。
30歳代からは年収が高くなっていくので、そこからは安定した生活ができそうです。車を所有すると生活が圧迫することがわかります。できれば車は持たない方がよさそうです。
あくまでも今回の検討は、日本人の各年代の平均年収を稼いだ場合を想定した、机上の検討です。実際に、平均年収を稼げるかは分かりません。ですから、私は、ネットブログや、アフィリエイトなどで、副業を実践することを、すべてのサラリーマンにオススメしたいのです
日本の平均年収を稼げば、子供1人を大学に出してやることができるが、若い時にはお金の面で苦労しそうです。若さで何とかこの時期をクリアできれば,30歳からは貯蓄もできます。ただしこの記事の生活費、教育費、車を持たないという条件でです。もっと、自分の人生で、何かやりたいことがあるなら、サラリーマン収入や、私が実践しているブログやアフィリエイトなど、自分が好きなことで副収入を得ることが出来れば、もっと充実した毎日が送れると思います。あえて言いたい「お金があれば何でもできる。」クリオネもあなたと同じサラリーマンです。
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アッパーマス層になることを働く目標にするのも良いかもしれません。
日本のサラリーマンの年収分布を見れば、今の自分の立ち位置が分かります。
今の日本で子供を育て、老後も悠々自適に生きるという、サラリーマンの多くが、なんとなく望んでいるライフプラン。いくらぐらいかかるかが分かります。